数々の経営者や優秀なビジネスパーソンから人気の『孫子の兵法』。
孫子の兵法を解説した書籍はたくさんありますが、今回私が手にとったのは『超訳 孫子の兵法』です。
恥ずかしながら、孫子の兵法がどんなものなのか全く知らなかったので、この本を読んで一般教養が身につきました。
読了してみてどんな人におすすめできる内容なのか、2500年前に実践されていた兵法が現代社会でどのように活用できるのか、こういったところを考えるようになったので、紹介していきます。
『超訳 孫子の兵法』要約
本の構成は下記の通り。
- 孫子の13篇
- 戦争の前に考慮すべき五事
- リーダーに必要な5つの気質
- 勝利のための5つの条件
- 戦略の心得
- 行軍の原則
前半では孫子の兵法を概念的に紹介し、後半では現代の私たちに落とし込んだ成功法則を解説しています。
孫子の13篇
孫子の兵法として有名な13篇があります。
13篇を大きく3つに分けることができ、『概論』『言論』『各論』があります。
13篇はこちら。
【概論】
①計篇:戦争の前に考えること。
②作戦篇:被害を最小限にして経済的に勝つ方法。
③謀攻編:戦わずして勝つ方法。【原論】
④形篇:勝つ態勢を作る方法。
⑤勢篇:システムで勝利する方法。
⑥虚実篇:攻撃と守備の原則。【各論】
⑦軍争篇:要地(有利なポジション)を取る方法。
⑧九変篇:戦況の変化に対応する方法。
⑨行軍篇:有利な態勢を維持して進む方法。
⑩地形篇:戦場の地形を知る方法。
⑪九地篇:戦況と心理の変化の解説。
⑫火攻篇:大量破壊兵器という極端な手段を扱う方法。
⑬用間篇:情報活動の方法。
一般教養としてこの13個は覚えておくといいですね。
個人的には漢字ばかりだと抵抗感が出ますが、頑張って覚えました。
頭文字をとって「けさぼ・けせきょ・ぐくこ・ちくかよう」と唱え続けたらなんとか名前だけは覚えられました笑
戦争の前に考慮すべき五事
戦いに挑む前に考えておかなければならない項目が5つあると書かれていました。
①道(集団の意思、戦いの大義名分)
②天(自然の環境)
③地(戦場の特徴)
④将(リーダーの資質)
⑤法(組織の体系、運営方式)
①はなぜ戦うのか、この大義名分は明らかにしないといけません。目的は行動のエネルギーになりますから、これは今の時代でも活用できそうですよね。
②と③は環境の状況を調べて整えておくこと捉えることができそうです。
そして、④はリーダーの資質は把握しておきましょうってことです。これは自分のリーダーのことも相手のリーダーのことも把握する必要があるきがします。
⑤は関連する組織のルールと捕らえられそうです。私はブログ運営を生業にしていますが、著作権の法律についてはかなり細かく調べて運営しています。
日本でブログビジネスをするなら日本の法律はしっかり学ばないといけませんよね。
リーダーに必要な5つの資質
①智(知略がある人か)
②信(信頼を得ている人か)
③仁(仁慈に富む人か)
④勇(率先して行動できるか)
⑤厳(厳格な人か)
組織をまとめる立場にいる人や上司の立場にいる人はこの5つの資質を頭に叩き込んで、一つずつ意識していきましょう。
下調べで全てが決まる
本書を読んで最も重要なことは『下調べ』だと思いました。
特に行軍の原則のところで
- 視野を確保する
- 守備に有利な位置を維持する
- 不利な戦いを避ける
といった項目がありました。
言い換えると、市場の状況を常に把握し、リスク分散をし、成功の低い勝負は避けるといったことです。
これらは全て下調べをしっかりしないと、できないこと。
何かの行動に移す際には、あらゆる観点から下調べをしないといけないということが分かります。
2500年前から情報の大切さはうたわれていたことがうかがえますね。
まとめ
- 孫子の兵法は13篇と五事で構成されている
- リーダーに必要な気質は智信仁勇厳
- 勝利を掴むためには下調べが超重要
孫子の兵法については理解できましたが、自分の仕事に落とし込むとなったらいまいちよく分かりませんでした。
自分自身でビジネスを興している人だったり、人を雇っている人だったらかなり参考になる部分は多くあると思います。
しかし、一般サラリーマンや一人ビジネスをしている人だと、実践できる項目はそこまで多くありません。
私自身、個人でビジネスをしていて、誰かを雇っているわけでもないので、自分のビジネスに落とし込むのが難しいと思ってしまいました。
ですが、初めて孫子の兵法というものに触れてみたので一般教養が身についた点は良かったです。
今は必要性を感じるような知識はありませんでしたが、孫子の兵法が今後の人生の中で助けになることがあると信じています。